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アクマと私
第4章 中学三年生編1【樹里 side】
──それから日野原君とは、たまに顔を会わせた時は塾の談話スペースでおしゃべりをするようになった。
塾内一の落ちこぼれで有名な私とAクラスの秀才という異色の組み合わせを、通りがかりの塾生たちは物珍しそうに眺めてゆく。
「…栄進の推薦を受けられるなんて、樹里ちゃんの彼氏は本当に優秀なんだね」
「だから、拓磨は彼氏じゃないんだってば」
学校の友達と違って日野原君は拓磨と接点がなく、洗脳されてないからキッパリ否定できる。
「ふーん、タクマっていうんだ?おれの従兄弟にもタクマがいるけど、まさか樹里ちゃんの彼氏と同一人物じゃないよね?」
…日野原君は『彼氏じゃない』をごく自然にスルーして話を続けた。
塾内一の落ちこぼれで有名な私とAクラスの秀才という異色の組み合わせを、通りがかりの塾生たちは物珍しそうに眺めてゆく。
「…栄進の推薦を受けられるなんて、樹里ちゃんの彼氏は本当に優秀なんだね」
「だから、拓磨は彼氏じゃないんだってば」
学校の友達と違って日野原君は拓磨と接点がなく、洗脳されてないからキッパリ否定できる。
「ふーん、タクマっていうんだ?おれの従兄弟にもタクマがいるけど、まさか樹里ちゃんの彼氏と同一人物じゃないよね?」
…日野原君は『彼氏じゃない』をごく自然にスルーして話を続けた。