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アクマと私
第2章 小学生編【樹里 side】
拓磨の印象が変わったのは、それから更に半年後…私の妹、杏樹が生まれてからだ。
おばあちゃんと一緒に出産祝いを持ってきた拓磨は、母に抱かれた杏樹をしばらく見つめてポーッとしている。
「拓磨君、抱っこしてみる?」
母が聞くと、
「いいんですか!?」
嬉しそうに手を差し出した。
「わぁ…あったかくて、やわらかい」
拓磨は、私が見たこともない優しい表情で杏樹に頬擦りした。
「可愛いなぁ…杏樹って名前通り、天使みたいだ」
「名前通り?」