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第12章 シーン　12

　浅田部長はそう言いながらベビードールをはだけて縄を肌に絡めさせていく。あたしの手を後ろ手に括り縄尻を首の両側から前に廻して身体の前にいくつもの結び目を作る。驚くほど手慣れていた。菱縄縛りにするつもりだとすぐに分かる。手慣れてはいないけれどきちんとつぼを押さえた縄の扱い方だと感じた。肌に擦れる縄の感触が次第に興奮を掻き立てていく。
「この素敵なランジェリーは邪魔だから取るよ。」
　既に身体を覆う役目を果たしてはいなかったベビードールを取り去るとショーツも脱がされるとあたしの身体を覆うものがなくなった。後ろ手のまま菱縄縛りが徐々に形が出来上がり、股間を通された二本の縄は性器を刺激する股縄ではなく。脚の付け根部分を通って後ろに廻された。股間部分はいつでもむき出しにできるためだと思う。縄をほどくことなくあたしを犯す事が容易にできる縛り方にあたしは浅田部長の意志を感じた。