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第1章 シーン　1

　先端の尿道口から塩気のある液体が滴って口の中に広がると、微かに男性特有の匂いが鼻腔を刺激する。歯が当たらないように口腔内に吸い込むようにして咥え、唇で挟むようにしながら舌先で硬く逞しい肉の凶器を舐めまわす。くぐもった声が大輔から洩れてくる。気持ち良い？もっともっと感じて、もっと気持ち良くなってね。いっぱいいっぱい愛してあげる。そうして沢山沢山あたしを愛して！
　あたしはペニスから唇を外し、そそり立つ欲望の証を根元から舐め上げるように舌を這わせた。その間も下から突き上げるディルドは意志を持ったペニスのようにあたしの中に快楽を送り続ける。口腔内に大輔の男性を感じながら別な男性に犯される複数プレイをしているような錯覚に陥る。ディルドを掴む膣括約筋の引くつきがあたしの意志とは無関係に連続して始まり、下腹部を中心にして温かいものが広がり始める。もう押さえられない一線を越えてしまった。あたしは達すると身体をしゃくるように何度か痙攣した。