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 奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~
第1章  オークションとご主人様


「似合うよ。可愛いね。やっぱり美桜にしてよかったよ」
 ご主人様が私を見回しながら、嬉しそうに笑う。
「まずは、僕の部屋の掃除をしてもらおうかな」
 その内容にホッとする。すぐにここで、何かいやらしいことをされるのかと思っていた。
「屋敷中が防弾ガラスだし、全ての扉に鍵があるから、逃げようなんて考えないことだね」
 私はご主人様に付いて部屋を出た。
「ここが美桜の個室だからね。5号室。覚えておいて」
 部屋のドアには、大きく「5号室・美桜」というプレート。
 右側の同じドアに6号室のプレートはあるけど、名前は出ていない。奥を見ると扉がいくつかあり、隣は4号室・奈々(なな)とある。他にもメイドがいるんだろうと考えながら少しホッとして、歩き出すご主人様の後を着いて行く。
 角を曲がって広い廊下に出ると、同じメイド姿で私より少しだけ小柄な、スタイルのいいセミロングの女性が窓拭きをしていた。
「こんにちは、ご主人様」
 丁寧にお辞儀をし、笑顔を見せている。
「僕のメイド。美桜。よろしくね」
 ご主人様が言うと、女性は私にも笑いかけてきた。私は女性に軽く頭を下げ、またご主人様の後を着いて行く。
 さっきから、胸に違和感があった。ブラを着けていないから、服に擦れて乳首がピリピリする。歩くとノーブラの胸が揺れてそれが続いても、男性のご主人様には言いづらい。平然を装って後を付いて行った。
 私の住む家も広かったけど、ここは比べ物にならない広さ。窓から見える景色は、庭とは思えない。遠くに正門らしき大きい門も見えるけど、そこからも道路が整備されているのは、車じゃないと玄関まで遠すぎるからだろう。うちにも車寄せはあったけど、レベルが違いすぎる。
 真っ直ぐ進んだ先の階段を2階へ上がった。また廊下を進み、並んでいるドアの3番目のドアを開けたご主人様にうながされ、私は入るしかない。
 広い部屋の中央には、大きなテーブルと豪華なソファーセット。壁から間を取った所には、クイーンサイズのベッドがあり、向かい側の壁は全てクローゼットになっている。部屋の奥には、さっき個室と言われた部屋のものの3倍はある浴室。正面の窓からは、また広い庭が延々と続くように見えた。
「ここが僕の部屋。まずは、ここの掃除から。道具はそこ」


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