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奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~
第13章 休日と屋敷の内情
ゲームソフトの棚を見た奈々ちゃんが、嬉しそうに箱を掴む。
「リクエストしておいたんです、コレぇ」
私はやらないけど、小さなケースからしてハンディー機器のゲームソフトらしい。
「じゃあ、失礼しま……」
歩きかけた奈々ちゃんが、足を止める。
「美桜さぁんっ、ちょっとだけ、おっぱい触らせてくださぁい」
「ええっ?」
いきなり言われたら、女同士でも驚く。
「な、何で?」
「一番、おっきいからぁ」
何でもないように言われ、そのまま無言でいると、奈々ちゃんがパジャマの上から乳房を揉んでくる。
「え……」
別に、いやらしい揉み方じゃない。大きさを確かめるように、「うわぁ」と言いながら周りも触ったりしている。
「凄い。やっぱりおっきいぃっ」
手を離した奈々ちゃんが感心したように言う。
「奈々もぉ、そのうちおっきくなれるかなぁ」
「大丈夫だよ。まだ13歳でしょう? これから成長するから」
その言葉に、奈々ちゃんが嬉しそうにニッコリとする。
どれくらいまで胸が大きくなるかは人それぞれだけど、奈々ちゃんがこれから成長するのは嘘じゃない。
「じゃあ、ホントに失礼しますぅ」
「じゃあね」
手を振って、奈々ちゃんは速足で部屋を出て行った。
奈々ちゃんがオークションに出たのは、10歳だと聞いている。その歳からここ流の性教育を受ければ、セックスも普通になってしまうのかもしれない。何となく溜息を着いてから、自分の服の棚を見た。
ここにもワンピースばかり。横にあったリクエスト用紙にTシャツやショートパンツ類、スニーカーなどを書き込み、棚に置いて娯楽室を出た。
個室に戻っても特にすることも無く、本を読んで時間を潰すだけ。
届いた昼食を食べてから、出来るだけシンプルなワンピースを選び、娯楽室へと向かった。
愛さんとお茶をする約束。
ここに来てからまだ1週間も経たないけど、私には何ヶ月もいるよう。それくらい世界が違いすぎて、付いて行くのがやっと。
それは性的なことだけじゃない。お嬢様としてメイドを使っていた立場から、自分がメイドになった。それだけでも、すること全てに違和感を覚える。