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ジャンクフードでできている
第16章 花の名前
海の中に浅瀬があって、干潮時には道ができる

自然と堆積した砂は

両側から押し寄せられて

馬瀬(うまのせ)のように道を延ばしている


その小さな島には

岩肌が剥き出しとなって

長く雨風に晒されて

風化するも

切り立った中腹に

朝日に向かって

宮が拵(こしら)えてある


鳥居や社があって、手入れはされているが

やはり、潮風にさらされ、風化が進むのはいなめない


修験者のように

干満天候の隙をぬって

ようやく拝礼すれば

願い叶わん

しかし

大抵、俗な欲望を打ち捨て

私利私欲など疾うの昔に滅し

世捨てのよう者しか

至らぬ境地


結局のところ

白浪の御来光を得て

みな、海に還ることを望む


ある日、ビルの谷間にて

そのようなイメージで

鼓動を高める


「いつか」


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