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溺れる金魚
第19章  罪と罰
紗良の泣き声で我に返った。


「泣いているのか?少しは反省したか?」

ひれ伏しながら啼き声のような声を上げてすすり泣く彼女。


怒りに佐野はまだ攻め足りなくはあったが紗良の泣く姿すら愛しくて、抱き締めたいという強い欲求が生じる。

自分のプライドをズタズタに傷付けられて、こんなにも腹立たしいというのに……。



それでも今すぐ抱き締めて優しくあやしたい。


消化しきれない複雑な感情がモヤモヤと彼の中で蠢く。

挿入したまま彼女の向きを変え抱き上げると、自分の膝の上に座らせた。


抱き締めて今までの攻めなどまるで無かったかのように首に張り付いた髪を剥がしながら頬に優しくキスを降らす。



彼の唇が紗良の涙をそっと吸い取っていく
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