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第33章 　ホワイトクリスマス

冬は人肌恋しくなる季節。


ただでさえそうなのだ。

増してクリスマスであったなら、余計にそう感じるだろう。


彼女の隣でその日を過ごしたい。


周りは恋人であったり家族と過ごすのだ。

その日は特に一人で居るのが辛い。


佐野はイブイブからの三日間は絶対に仕事を入れるなと秘書の近江には伝えていた。




それなのに22日の夜現在、今その近江と共に千歳へと向かう飛行機に乗っている。



佐野はそれが腹立たしくてならなかった。

我が儘な得意先のせい。


まぁ、23日は世間一般にもイブイブなどと定着しているのは若者だけなのだから、その得意先の頑固な年寄りに通じるわけもない。



それは分かる。