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溺れる金魚
第33章  ホワイトクリスマス
「崇志さん、電話中はだめですって」

「声、出そうになった?興奮した?」


「なってませんし、してません」

本当は嘘。



出そうになったし興奮もした。

でもそれを佐野には伝えてやらないのは小さな反抗心。


「じゃ、心置き無く紗良を食べようか」

「きゃっ」


佐野が言葉を言い終わると同時に紗良の膝をすくって横に抱える。



「せっかくだから窓辺でバックからしてあげようか?」


夜景が綺麗だから見ていたいんだろ?と付け加えるその口の角が上がっている。



「だっダメです……恥ずかしいから、それは……ダメ」


恥じらいからか佐野の肩に身を委ねる。
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