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愛のシンフォニー
第2章 美樹
「な、何を言ってるんだ。高校生がそんなに簡単に体を許すもんじゃないよ。それに、君と僕は今初めて会ったばかりじゃないか・・」

徳造は真っ赤になって狼狽える。そして上擦った声で説教じみたことを言ってしまって、あまりにもよくありがちな言葉だったのに後悔した。もう少し気の利いた、自分の言葉が出なかったものか・・。

「え~っ、セックスをするのに会った回数とか関係あるの?

女子高生は悪戯っぽく笑う。そのあまりにもあっけらかんとした態度に徳造は再び呆然とする。

「君はまだ高校生じゃないか。もっと自分を大切にしなさい」

とまた上擦った声で言って、どうしてこうありふれた言葉しか出てこないのかと後悔する。


「ふ~ん、エロDVDは散々見るのに、オバサンたちとはエッチなこと散々するのに、大好きな女子高生にはウブなんだ・・か~わいい♥」

女子高生はまた悪戯っぽく笑う。
徳造は慌てて手にしたロリコンもののエロ本を本棚に戻す。
さっきから女子高生ものやロリコンものを物色していたので、女子高生が好きなことやエロDVDのことが分かったとして、どうして熟女たちに体を売っていることまで知っているのだろう・・?

徳造は汚れてしまった自分の体を隠すようにして明らかに動揺した表情をする。
その狼狽えた様子を見て女子高生は吹き出す。

「どうしてオバサンたちとのことを知っているんだって思ったでしょ。分かるよ・・とくちゃんでいいよね?とくちゃんのことなら何でも知ってるんだから」

と女子高生は得意そうに笑う。
今、初めて会ったばかりなのに、どうして名前まで知っているんだろう・・徳造は疑問をそのまま口に出した。

「どうしてそんなに僕を知っているの?君は誰?」

「あたしは美樹。美樹はとくちゃんのモノになるの。だからとくちゃんのことは何でも知ってるんだよ」

美樹は嬉しそうにきゃははと笑う。
答えになっているような、なっていないような・・。
彼女の話からすると自分のことを好きになってくれて、ずっと前から見ていたというワケか・・。

しかし、どこかで会ったことあったっけと徳造は頭のCPUをフル検索してみるが美樹のことは思い出せない。こんな好みの可愛い女のコを忘れるワケがないかと徳造は検索を諦めた。

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