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女王のレッスン
第3章 ■奉仕のセンセイ

『話出来るようになったから、いつでも連絡して』と送ったメッセージは、既読になっただけで返事はこなかった。
無理もない、と切り替えて出社したら、既に彼は出社していて
だけど顔を合わせるでもなく、すれ違うこともなく、お昼になって真緒を外ランチに誘う。
プレートランチをふたりで食べながらしょうもない仕事の愚痴、と、

「珍しいね、遥香が外ランチ誘うの」
「うん。別れたから」

その、報告。

「は?」
「だから、戸田柊平と別れました」

真緒の顔から『信じらんない』と『意味わかんない』と『なんで?』が読み取れて何から説明しようか考えてしまう。

「……どうして?」
「好きじゃないって気付いちゃったから」
「ええ?だってあんな普通な感じで……」
「うん。多分それが良くなかったっていうか」

手にしていたフォークをプレートに置いてどう言おうかと逡巡する。

「ここ最近ずっとマンネリと思ってたんだけどね」
「付き合って1年半経つかどうかでしょ?普通じゃない?」
「って思ってたんだけど、ちょっと違った。全然向き合えていなかった。全部、私が悪い」
「随分と謙虚ー。向こうが悪かった部分とかないの?」
「こういうのって最後だけが目立つからかな。あんまりこれってのないんだよね。強いて言うならお互い何も考えないで付き合っちゃってた」
「何、そういうキャラでしたっけ遥香さん」
「まあ心境の変化ってやつもありつつ」

その辺の説明はややこしいし、普通に話せば意味がわからないだろうから放棄した。
フォークを持って再び食べ始める。
パリパリだったチキンの皮がもうしっとりとしてしまっていた。

「なんか、そんなスッキリした顔されちゃうと追求しようがないよねぇ」
「あー……そう?まあ昨日は散々泣いたけど」
「それでそのスッキリ出る!?どんだけデトックス効果あるの……」

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