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毒蜜喰らわば
第4章 祈りの効果


「どう美智?あれからお守りの効果あった?」

「ん?まあ・・悪くないんじゃない?」

ニヤリと笑う私に、咲枝がパエリアのおこげをこぞぎ取っていたフォークを向けてきた。

ちょっとコワいよ、と身を引きながらも目は笑っている私を見て、
咲枝は察したようだ。

「ははぁ~ん、その顔見ると・・なんかうまくやってんじゃないの?どうよ?」

「え?うん、まあ、久しぶりに、ね」

恋願神社にお参りに行った1週間後、2週間ぶりのデートでものすごく久しぶりに
ラブホテルに入った。
雅治とセックスをするのは実に4ヶ月ぶり。
肌を合わせなくても特に不満はなく、一緒にいる時間を静かに過ごしてきた。

付き合い始めの頃は、どちらかの部屋だけでなく気分が高揚して
ラブホテルに入ったりしたが、2年も過ぎると無駄にお金を使う事はなくなった。
お互い一人暮らしなんだからどちらかの部屋で、というのが当たり前になっている。
だが互いの部屋に泊まりに行くこともここ1年はめっきり減って、
だから最後にセックスをしたのも4ヶ月前などと
まるで長年連れ添った夫婦のようになってしまっていたのだ。

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