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第4章 湯布院温泉

　彼は行き場のない空気をどうにかしようと彼女が入れたお茶を一口含んだ。

　彼女はテレビを見つめる彼をじっと見つめた。
　見つめ続けても彼が気づくことはない。

　彼女はモヤモヤとした胸の内をどう処理して良いか迷っていたが、一人で考えても何も出てこない。

　とりあえず開けた煎餅をかじってみる。

　“あら、おいしい”彼女は彼の実家におみやげとして買っていこうと決めた。