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第2章 欲望と混沌のナンパ

女は逃げるように去っていく。

カイジはがっくりとうなだれる。

「うう……ぐぐ…………クソ……クソ……！」

拳を握りしめて震えるカイジ。

そんなカイジを変な目で見て避けていく通行人。

(女と関わることなく生きてきた結果か……？ まさかこれほどとは……！ あがってしまった……！ キョドってしまった……！ 可能性をひとつ潰した……可愛かったのに……！)

己の情けなさ不甲斐なさに震え泣く。

(甘く見ていた……！ とにもかくにも喋れない事に意味はない……あがるなんてもっての他……！ 誰がキョドる奴の近くにいたいか……！ とりあえずあがらず、間を開けず、メアドなりなんなり聞け……！ 聞くんだ……！)

カイジは次に静かそうな眼鏡女を狙う。