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ヒ ミ ツ に し よ う ね ?
第2章 綾瀬ゆら
猫の置物がたくさん


ある。


可愛いのから


高級そうなリアルなものまで。


暫くそれらを眺めていると


コトッ……。


カウンターの向こうから音がして。


ゆらはそちらを振り向いた。


「あっ……」


ギャルソンの


若い


男の人。


彼は


驚いたように


ゆらを見つめていた。



「あのっ!ごめんなさい!そのっ!まだ、もしかして、オープン前でしたか!?」



彼が何も言わないので


ゆらはそうやって慌てた。


何せ


いらっしゃいませの


一つもないのだから。



「すいません!また来ます!」



肩からずれ落ちたトートバッグを


背負い直し


ゆらはドアに向かった。


その時に。



ふわっ



何か



フレグランスとも違う



果物の匂いとも違う



不思議な甘い香りが広がった。




「え?」




ゆらは


手を


掴まれていた。


かぁっ……


頬が赤くなる。


独特な雰囲気を纏った


この男の人は


たった


それだけで


塞いでいた


ゆらの心


その中に


入り込んだ。



「あのっ……」



恥ずかしくて


手を払った。


ば、ばかもったいない!


テニスを捨ててから


引っ込み思案になったゆらは


すぐに後悔。


でも


彼はそんな彼女の


腰に腕を回し


ドラマの中


まるで執事が


お嬢様を誘導するように


スッ……


席の方へと腕を伸ばした。


言葉はなかったが


ゆらは確かに



「こちらへどうぞ……」



声が聞こえた気がした。

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