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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第9章 戸惑い
「詩音莉…?」
「ん?なーに?」
ジョーが、掠れ声で静かに私を呼んだから、私も静かにジョーに返事をした。
「俺さ…バンド抜けるよ。」
「えっ?」
突然のジョーの言葉に、私は戸惑う。
だって、ずっとずっとジョーとは、一緒に夢を追いかけてきたのに。
ジョーのいないバンドなんて、考えられないよ。
ジョーがいたから、ここまで頑張ってこれたのに、新しいメンバーを入れたって、今のようなバンドは、絶対に出来ない。
ジョーのかわりなんて、いるわけないんだよ。
ジョーじゃなきゃ、ダメなんだよ。