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甘い時間は2人きりで
第20章 イメチェン

一瞬、気まずい空気が流れた。
「これは大変失礼しました!」
「いえ、慣れてますんで…」
髪の毛切ったせいで余計に幼く見えるため、以前にも増して年齢を間違われるようになった。
気を取り直して、もう1人の若い女性と名刺交換をした。
「長野です。よろしくお願い致します」
「…よろしくお願いします」
テンション低いな…
声も小さいし…
畏まった感じが無くて、態度が悪い…
しかも、それを誰も注意しようとしな…
「社会人なら、きちんと相手の目を見て、大きな声で挨拶しないと」
「はい!」
空くんが注意すると、声のトーンが思いっきり変わった。
「佐々木です。よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします…」
にこやかな表情だが、他の人には分からないように、私の身体を舐めるように見ていた。
目が合うと、一瞬睨まれたように思えた…
「空くん、あの女の子…」
「ああ…社長の孫。コネ入社だよ」
「どおりで…」

