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甘い時間は2人きりで
第30章 春人の異変

開演時間がもう間もなくとなって、ステージに向かう通路で雷神の皆さんが待っていてくれた。
「今日もよろしくお願いします!今日はキッチリ決めますんで」
「あんまり力むなよ。気楽に行こうぜ!」
先輩に背中を叩かれ、発破をかけられている。
春人はすぐ後ろにいた私に向き直り、誰にも気付かれないように手を握ってきた。
「ライブ終わるまで、袖で見守っといて。どんな結果になっても…」
「絶対皆春人の事待っててくれるから。自信持って行ってきて」
安心させるように微笑むと、笑いながら力強く頷いて円陣に加わった。
光「えー、昨日は予期せぬハプニングに見舞われましたが、昨日の事はあまり引き摺らずに、昨日を圧倒的に上回る最高のライブを届けてやりましょう。
春人もポリープの事は気にせず、いつも通りのライブをしていけよ。
今日が休止前の最後のライブやけど、解散じゃなく春人がボーカリストとして更なる高みへ向かう為の大事な休みとなる。
休みやからと言って、Blue Eyesとしての活動は止めるなよ。
俺らももっと演奏の技術を上げて、ライブで圧倒的なパフォーマンスをする為に練習を怠らないように。
以上!
それじゃあ、本日も無理せずにお客さんを楽しませるよう、行くぞー!!」
「「しゃあ!!」」

