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堕天使 1st gig.
第9章 少年
梅雨が明け、雨が降ることは無くなったが、相変わらず俺の機嫌は悪かった。雄太が不思議そうに

『雨以外で隊長が機嫌悪くなる原因ってなんすか?』

と食堂で飯を食いながら聞いて来る。今は昼休みで今夜は摘発任務だから、午後からは現場への移動になる。

俺は雄太に

『うるせぇよ。今日は移動時間が長いんだから、さっさと飯を済ませろ。』

と不機嫌そのままを出して言ってしまう。宗司が

『やれやれ…。』

とため息で不機嫌な俺を眺めていた。

雨は確かに終わったが、俺が不機嫌な理由はリナだった。梅雨が明け、夏の気温に変わった瞬間からリナは俺に

『暑いからあんまり近寄らないで…。』

と言い出した。暑いったって今はまだ夏の始めでまだマシな方だ。気温だって35~36度程度だ。真夏の40度超えに比べれば全然可愛い気温だというのに、リナはそれすら耐えられないとか言いやがる。

最悪なのは今朝だった。今夜は任務で帰れないと言ってキスくらいしようとした俺から、慌てるようにすり抜けてリナは

『いってらっしゃい。気をつけてね。』

とさっさと俺に出て行けという態度だった。俺はあまり身体を冷やすと緊急が来た時に辛いからエアコンをほとんど使わないからだ。

俺が仕事に行けばリナは好きなようにエアコンが使えるから俺が居ない方がいいという態度を露骨にしやがった。

世界的な温暖化で昔は女王だ宝石だと言われた国が海に沈んだとか学校で習ったような気がするが、今の俺はリナに避けられてるというだけで奈落に沈められている気分のまま、仕事で任務に向かう羽目になっていた。

今夜は街を出て山間にある湖畔の別荘地で任務だった。その別荘地の外れにかなり豪邸と言える別荘があり、持ち主は外国の金持ちらしいのだが、知り合いに貸した別荘が更に知り合いに貸したとかで、何人かを経由して何故かテロ組織が借りているという有り様だった。

その別荘にC4やマシンガンなど物騒なものが持ち込まれたと情報部が突き止めた。だから俺達にその別荘の襲撃任務が回って来たというわけだ。
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