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堕天使 1st gig.
第3章 現場
そろそろ雄太の囮は限界か?

そう考えた俺は一気に足を振り上げて床を蹴るように足を振り下ろす。

ダンッ…!

と俺がわざと響くように床を鳴らした瞬間、自爆犯の痩せた女の視線が俺の方へゆっくりとスローモーションを見るように移動し、音に怯えた女がビクリと身体を震わせた。その一瞬のスキを涼宮と宗司は見逃す事なく一気に自爆犯に飛びかかっていた。

宗司が手慣れた関節技で自爆犯の細い手首を捻り自爆犯から起爆装置を取り上げた。

『捕獲。』

とだけ俺が無線を飛ばすと小雪が現場にすぐに駆け付けて、自爆犯に巻かれたC4から信管を外し

『解除。』

と無線を飛ばして来た。5分も遅れる事なくホテル側のβから

『捕獲。』

『解除。』

と無線が来る。そんな間に取り押さえた自爆犯を俺達は所轄に引き渡し、所轄に人質を解放をさせる。

軍には捜査権と逮捕権が無いからだ。あくまでも現場では軍はテロとの戦闘だけを引き受ける役目だ。犯罪捜査や逮捕に関しては、戦闘中は安全圏に引き上げていた所轄がやる事に決まっている。

所轄に現場を戻したら俺は

『撤収するぞ。』

と言っていち早く軍の装甲車に乗り込んでいた。辺りは夜が明けてすっかり明るくなっていた。これから本部に戻り、報告書作成などの仕事をすれば俺達の任務完了となる。

これが対テロの仕事だから少々の寝不足でグダグダになる奴は存在しない。

だが帰りの装甲車の中じゃ、皆がふざけて暴れ出す。タダでさえ疲れてんのにまずは雄太が

『隊長、俺らにご褒美は?』

と俺にじゃれて来る。俺は

『男にはしてやらん。』

と言ってやる。雄太が

『小雪ちゃんだけずるい!』

と叫ぶから俺は小雪に

『小雪がしてやれ!』

と言ってやる。小雪は

『雄太は甘やかすと付け上がるからお断り。』

と舌を出す。そんな俺らに宗司が

『報告書は夕方までに出すように。』

とクソ真面目に言って来る。俺と同じで報告書が苦手な雄太は慌てて

『涼宮~。』

とバディに助けを求めるが涼宮は

『たまには自分でやってくれよ…。』

と行きは静かだった装甲車の中は帰りは遠足気分の子供のように騒がしくなっていた。生きて帰れる緊張感の緩和から誰もがはしゃいでいるからだ。

宗司ですら、さすがに馬鹿は言わないがずっと笑っている状況だった。
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