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【Onlooker】~サラが見たもの~
第6章 共にする、一夜?

 プルルルルル、プルルルルル――


 ホテルの駐車場に出ようとした時だ。上着のポケットの中でスマホが着信を告げる。


「――!」


 未登録のその番号に、黒木は見覚えがあった。もう何十回もの着信を受けていたが、それに一度たりとも応じたことはなかった。嫌な予感があったからだ。

 高校を中退して家を飛び出して以来、黒木は所用があり数年前に一度だけ父親に顔を合わせている。この番号からの着信は、それ以来のことである。が、父親の番号でないことはわかっている。

 と、すれば……。


「くっ……」


 黒木の顔が歪む。いつものようにそれを無視できないのは、自分ばかり逃げてもいられないと感じるから。それでも――


 あと、三回……それでも、コールが続くのなら……。


 プルルルルル、プルルルルル、プルルルルル、プ――!


「……はい」


 黒木は、ついにそれに応じた。

 すると、一拍の間の後で――。



『――俊ちゃん?』



 その通話相手の声音は、悪しき予感のままに……。


「……ッ!」


 それを耳にした黒木は、まるで脊椎が一瞬の内に氷柱に変わったような。そんな悪寒を覚えることとなっていたのだ。

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