この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第7章 その関係は、曖昧?

 彼女のことを母親だと思うとか、そうでないとか。そんなことは、初めからどうでもよいこと。食事を作ってくれて、着るものを買ってくれて、楽しげに話してもくれるし、優しく微笑んでもくれた。その上に、とても美人だ。

 不憫な少年だった俊太にとっては、そんな人――チハルさんが一緒に暮らしてくれることだけで、他に望むものなんてないように感じていたのだ。

 父親のことは好きではない。自分をほったらかしにしていたから。でも、もういい。今はチハルさんが側にいてくれるから。――俊太は思う。そして、まだ知らない。

 父親との関係が、この先もずっと平行線だろう――と、そう考えるのと同じこと。チハルさんとは、この先もずっと良好な関係でいられるのだろう、なんて。

 それが、錯覚だってこと。人と人との関係なんて、とても脆弱で移ろいやすいもの。殊に、元が他人同士の二人のことだから、尚更――なのだと。


「俊ちゃん……まだ、起きてるわよね?」


 俊太は、そんなことを思い知らされることになるのだ。

/456ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ