この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第8章 危険な、遊技?

『申し訳ありませんでした』


「――!?」

 その謝罪の言葉を耳にして、サラは驚きを禁じ得ない。

 そう言えば奇しくも、咲花は今日の宴を“謝罪”のためだと言っていた。しかしながらそれは表層上の“看板”であって、その実は“嫌がらせ”あるいは“当てつけ”であったことは最早明白。

 常日頃、人を疑うことのないサラでさえも、咲花の一連の態度を前にしては、それを懐疑的に捉えざるを得なかった。同時に例の優男と坊主頭の凶行に対しても、その背後に咲花との関係性が見えてくる気がしている。そして両者を繋ぐのは、咲花が口にした“ヤクザ”というキーワードなのか。

 そう考えれば、咲花に付き従う口髭の男の妙な落ち着きとある種の迫力、その只者ではなかろうという雰囲気にも納得がいく。

 おそらく、この場は――サラの想像以上に危険な場所なのだ。

 それを踏まえた上で、サラは改めて壁に設置されているテレビモニターを見た。60インチはくだらないであろう、その大型液晶画面には――とりあえず、一人の男が映し出されていた。動画の冒頭で、謝罪を口にした男のことだ。

 その個人撮影された(であろう)映像を鑑賞する前に、咲花は皆にこんな風に言った。


「せっかくの余興を台無しにしてしまってぇ、大変申し訳ございませんでしたぁ。その代わりといってはなんですけどぉ、ちょっと面白い動画(ムービー)がありますので、それを皆さんと一緒に観賞してみたいと思いまーす」


 それを聞いて、なんだろう、と紺野と顔を見合わせたサラであったが、その時に黒木は一人背を向けていたのが気にかかってはいた。

 そして、皆の注目するテレビモニターの中には――


『この通りです。どうか許してください』


 そう言って再び謝罪の意を口にする、黒木の姿が映し出されている。冷たい床の上に土下座する黒木は、どうやら一糸まとわぬ全裸であるようだ。


「……」


 それを見てサラは思わず絶句し、更なる胸騒ぎとともに、その姿を見つめるしかなかった。

/456ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ