この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第9章 委ねられる、人生?

 黒木のあの背中なら、一目で見誤るはずがない。そう思った時に、サラの心にふっと不安が湧きあがっていた。


 追いついたら私、なんて言ったらいいのかな……?


 咲花とのこと、それと会いにいくという「チハルさん」という名前。そんなことを考え合わせた時に、自分が黒木にとってどんな存在であるのか、それが気にかかった。


 私こそ、邪魔なんじゃないの……?


 そんな後ろ向きの自問をして、サラはぱたりとその足を止めた。


「うう……なにを今更、悩んでるのよ」


 自分を奮い立たせようと頭を振った。と、その弾みにサラはふと黒木のこんな言葉を思い出していた。



『唯一見られたくないヤツには、もう見られちまったし……』



 あれは、自分のことだと思うからこそ、この心を痛めたはず。そう考えたサラは、とにかく追いつき、まずは黒木に謝らなければと、そう決めるのだった。

 そして、再び走り出したサラは――その先で。


「あっ……!」


 濃紺のスーツの背を丸め、ズボンのポケットに手を入れて歩く、その背中を見つける。

/456ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ