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隷吏たちのるつぼ
第1章  プロローグ
プロローグ


 酔っ払い過ぎたのだろうか?
 それほどたくさん飲んだつもりはない。しかし体がうまく動かない。

 最初は宴席のノリで抱き合ったり擽り合ったりと、単にじゃれていただけだったのに、様子がおかしいと思った時にはもう、先輩がずいぶんとエスカレートしてしまっていた。

「萌子ちゃんって、カワイイなぁ……、絶対、萌子ちゃん目当ての会館利用者、増えるよ。オッパイ超大きいし。ズルい」

 可愛さなら、そう言う先輩のほうが圧倒的だ。愛くるしい顔だち、小柄で華奢。成人して何年も経っているだろうに、まるで未成年の少女のようだ。

 そんな先輩のツヤの照るネイルに、丸く隆起したニットの膨らみを優しくなぞられて、萌子は下唇を噛んでフルフルと震えた。

「モジモジしちゃって。ココ敏感なんだね」
「い、いえ、センパイ……」
「オッパイに自信なきゃ、こんなニット着ないしね。こうやっていろんな人に触ってもらってきたのかなー? あ、見つけた」

 細腕では握力も強くはない。弱い圧で丁寧に揉みほぐされると、すぐに疼きが膨らみの一点へ集中して、トップスの上からでも硬く、敏しくなってしまった場所を容易に特定されてしまった。

「ンンッ、ああっ」

 上躯がくねる。小さな先輩に脇から抱きかかえられ、軽く爪で引っ掻かれた胸先が、思わず突き出された。もどかしさでじっとしていられない。

(やっぱり、な、なんかおかしい……)

 バストだけではない。体じゅうが。

「どお? 萌子ちゃん、気持ちいい?」
「だから、センパイっ。ダメ……、ですって。こんな場所で」
「ここじゃなかったら、したいの? 萌子ちゃん、やらしー」
「そ、そういう意味じゃ」

 クスクス笑ってからかう先輩だったが、手は緩めてくれなかった。乳首は左右とも、ブラの中で痛いほど勃ち上がっている。

 萌子はグリーン・エデュケーション・センターには初めてやってきた。落成して数年しか経っていないこの施設は、どこをとってもまだ綺麗だ。
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