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隷吏たちのるつぼ
第7章  エピローグ
(や、やだ……)

 しかし蛇首が圧するたび、バストの内部に愉楽が横溢していく。智咲と悠香梨が左右から首を伸ばし、狭間へたっぷりと唾液を落とすと、硬い肉が肌の表面にニュブリと撥ねた。

(な、なんでこんなので……)

 萌子は立てた膝を固く閉じ合わせた。

「へへ、もしかしてパイズリで感じてきちゃったかあ?」

 後ろを見ていないはずなのに、息を切らせた征四郎が頭上からからかってきた。

 この男が言うとおり、焦燥が詰まった双つの丘は弾け飛んでしまいそうになっていた。荒々しく揉まれることで、辛うじて逃がされているだけだ。ただしその代わりに、快感は全身へ伝送されており、胸乳の動きに合わせ、奥地がヒク、ヒクとわなないている。

「ううっ、ちがう……」
「インランな先輩たちに攻められてイッちまったんだもんなあ、お前も相当なインランだってことだ」

 こんな暴虐を強いられる謂われはないし、淫乱呼ばわりされる謂われもない。いくら父の忠告があるとはいえ、萌子は侮辱を甘受するわけにはいかなかった。

「ちがうっ!」

 体重をかけられて苦しい。これ以上、好きなままにさせるわけにはいかない。これ以上、……そうだ、これ以上陵辱されていては、理由のわからぬ快楽に飲み込まれ、征四郎のいった通りの女になってしまう。

「や、やめてよっ。重い、きたない、クサいっ! ブサイクなオッサンのくせにやめてっ!」

 だから言葉を選ばず、思い浮かぶだけの罵倒を並べた。

 だが征四郎は腰を止めることなく、おかしそうに笑った。

「けっ、言うねえ、萌子ちゃん?」
「……。……え?」
「言葉遣いがなってねえなぁ。パパの教育が悪りぃのかなぁ、芳賀萌子ちゃん?」

 征四郎は萌子のフルネームを呼んだ。

「ったくよお。芳賀ちゃんも、こんなオッパイでかい娘、隠してやがって。結構カワイイじゃんかよ。気に入ったぜ。……ま、上納してくれんだから、もうちょっとパパが昇進できるようにしてやるからよ。安心しな?」

 父のことを知っている……。昇進? 上納?

 言葉なく征四郎を見上げているところへ、

「そんかわり、萌子にはしっかり、オッパイ奴隷になってもらうけどな。……おらよっ! たっぷりくらえっ!」

 その醜貌が、扇に広がる白筋に隠されていった。
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