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心の隙間に…「君を好きにならない」スピンオフ
第3章 恋人
「あ…」


「あ…(笑)
あっぶねー
勃ってなくてよかった(笑)」


「何言ってんだよ。
風邪引くぞ、これ、履くか?」


「あ、うん」


俺のスウェットを手渡すと
コータは何も無かったように
スウェットに足を通して
テーブルの前に座った


思わず
トランクスなコータに
反応してしまった自分が
照れ臭くて
たまらない


普通の男なら
気にもしないのに
コータを意識してる証拠だな
と思った


「食べていいですか?」


「あ、あぁ。
今コーヒー入れるよ」


それを気づいてるのか
気づかない振りをしているのか
冗談混じりで
場を和ませるコータは

もう
こんな状況に
慣れてるんだろうか


「うめーーー」


大袈裟に言ってるのは
わかってる

けど

嬉しいもんだ


「いつもどんな食生活してんだよ」


「朝は食べないし
昼はコンビニとかラーメン。
夜はまかない」


「お前、そんなんじゃ
病気するぞ?」


「俺、貧乏育ちなんで
身体は丈夫なんです」


「そう思ってんのは
今のうちだけで
だんだんこたえてくるんだって。
たまに食いに来いよ。
俺、料理好きなんだ」


「え!!
いいんですか?!」


コータは
すごく嬉しそうに
笑った

あ、あれ?

俺、言い方変だったか?
もしかして
勘違いされたかも


「あ、いや
そーゆー意味じゃなくて
ヤバ
あ、俺変なこと」


つい
コータの身体が心配になって
出てしまった言葉だったけど
コータを恋人扱いしてるみたいな
言い方になって
俺は焦った


「いいですよ」


「え?」


「友達としてでも
嬉しいです。
恋人としてなら
もっと嬉しいですけど」


「あ…あぁ」


「クスッ(笑)
翔輝さん・・ほんと面白いですね」
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