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溶かされてみる?
第9章 それぞれの愛のカタチ
よりにもよってこのタイミングで噛むかあたし…

恥ずかしくなったあたしは顔を下に向けた。
ばかばか!!!なんで今噛んだのよばか!泣

せっかく言おうと決心したところだったのに、恥ずかしさのあまりあたしは顔を上げられない。

ぷっ…

みんなが一斉に吹き出した声が聞こえた。

「ぷぷ…はははは!!」
「なにそれ、そこで噛むか普通…くくっ…」
「あははっ…先輩ヤバイ…ふふっ…」
「辛い…ふふふっ…笑いすぎて…」
「はっはっは…!恋…ふっはっは!!…」
「恋も…ぬけていまっ…ふふ…すね…ぷふっ…」

みんなが思い思いに笑っている。

「いや、あの、そんな!!笑わないでくださいよ!!」
あたしは笑うみんなを止めようと涙目で言う。

「笑ってごめんごめん!! それに…」
お礼なんて本当はいいんだよと黎泱先輩はあたしをまっすぐ見て言った。
「ほんとに俺のほうこそ迷惑かけてごめんね」
そう言って黎泱先輩が、頭を下げる。

え!なんで黎泱先輩が謝るの!!
謝るのはあたしのほうなのに!!!

「ちょ!黎泱先輩!そんな謝らないでくださいほんとに!」
あたしは必死に黎泱先輩を言う。

「恋も黎泱も謝ることじゃねえよ」
律先輩はぶっきらぼうに言うが、その言葉には温かみがあった。

「それに俺たちがちょっぴりお灸を据えたから大丈夫❤︎」
皐君はそうやってあたしに言ってくる。

グ〜〜…
そんな音を立てたのはどうやら彰さんだったようで、
「それではいただきますか」
お前は…と呆れながら遠哉さんがそう言い、みんなでご飯を食べた。
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