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溶かされてみる?
第4章 新しい家族

…キー…バタン

「着いたよ〜!」

うつらうつら寝ていたあたしは、お母さんの声で目を覚ました。

ここどこなんだろ
車の中から辺りをキョロキョロしていると

「やっと着いたかあ〜」
と煌城先輩が背伸びしながら車を出て行った。

「恋ちゃんも早く〜」
と迫先輩も煌城先輩の後に続いて出て行った。

あたしも続いて車の外へでた。

え、、、なにここ!!

淡い黄色の塗装の
可愛いモダン系の大きな家がそこにはあった。

「可愛い!!!」
ついあたしはテンションが上がって叫んでいた。

「ここが恋の新しい家よ??」
お母さんがにっこりして後ろから語りかけてくる。

「ここがシェアハウス??ってか!本当に住むの?!」

恐る恐るその家に近づくと
そこには''Sun Flower''と記されており
周りには綺麗な花がいっぱい咲いた花壇があり
シックな雰囲気の綺麗な門があたしを出迎えた。

「すっごい…めっちゃ綺麗…」
さっき考えていたことが一瞬でなにもかもきえて
今見えているその景色にあたしは虜になった。

「着いたみたいだね。」
その家のドアが開き、中から見るからにジェントルマンと思える容姿の男性が現れる。

まさか…この人が…
「君が恋ちゃんかな??」
その男性は少し照れくさそうにあたしに話しかけてくる。

「は、初めまして!! 恋です!」
少しぎこちなくあたしも自己紹介をする。
「そんなかたくならなくていいよいいよ!! 初めまして、私の名前は玖鵺 誠司。よろしくね」

玖鵺ってすごい名字だなぁ…
玖鵺…玖鵺…ん…?玖鵺?!!!!!

「ええええええ?!!!」
玖鵺ってあの玖鵺コーポレーションの?!!!
「あはは…反応が豊かだね…」
どうやらあたしの心の中の声は
制御しきれていなかったようだ。
「す、す、すすすすみません…」

玖鵺 誠司 (くや せいじ)
40歳 今や世界的な玖鵺コーポレーションの社長であり
この逢陽(あいよう)町の理事も兼用している。
優しく物腰の柔らかい人
だが芯は強く、やると決めたら徹底的にやり込み、成果を成し遂げる。
ちなみに如月高校の理事長も務めている。

※逢陽町はあたしらの住んでる町だよ!!

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