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溶かされてみる?
第20章 デートという名の争奪戦?

「恋は可愛いからな、だから…目が離せない」
あたしの髪をそういって掬う指はとても優しいのに
彰さんの目はとてもギラついていて、
まるで獲物を捕らえた時の獣そのものだった。

いつもは…こんな感じじゃないのに…っ
どっちかというと天真爛漫なタイプの彰さん。
でも今の雰囲気はそんな感じとは程遠い。

恥ずかしさなのか、恐怖なのか、
それともそんな彰さんにすでに囚われてしまったのか

晒したい瞳は、目の前の彼を写したままで。

「やめろ、彰」
ぐいっと横から掻っ攫われたあたし。

「もーちょっと怪しい雰囲気見てたかったのに」
どこからともなく聞こえたそんないじけた声。

「面白がってんじゃねえよ、皐」
「律はすぐそうやってカリカリするんだから」

こうちゃん?

恋ちゃんはまずお前のものじゃないですぅと
子供みたいな言い方をしているこうちゃん。

あたしは再び抱きとめられていた律先輩の腕から解放された。

「何、恋ちゃん。その顔反則でしょ」

一体自分がその時どんな顔をしていたんだろう。

皐君がゆっくり近づいてきてあたしの頭を撫でた。

「怖かったね、あんな男次あったら締めてやる。」
天使と小悪魔が完全に見え隠れしてます、こうちゃん。

「こうちゃんもじょー兄もありがとうね!」

「おう」「どういたしまして」

やっぱりあたしみたいな平凡な女は
みんなみたいに声かけられたりすることは、無くていいや。

ーみんながいたらそれだけで幸せ。

「3人とも俺らに任せて恋ちゃん助けに行くなんてずるいじゃん!」
「あとで覚えとけよ」
「3人にはしっかり説教をしてあげますからね」

後からひどく疲れた顔をして来た、
黎泱先輩、暁翔さん、遠哉さんが最初の3人を
すごく怒ってた話は…まぁそれもそれで幸せ…かな?

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