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第11章 食事会

今日は社長と美咲ちゃんが家に
やってくる。
梨花だけが……まだこの事実を
知らない。

梨花は僕に恥ずかしい思いは
させないように、家中掃除して
料理を頑張っている。

僕はそんな事しなくてもいいのに……って
思っていた。
みんな、梨花がどんな顔をして
どんな行動をとるのか……
そっちの方を楽しみにしているんだから。

『梨花……社長そろそろ駅に着くみたい
だから、迎えに行ってくるね』

『うん、行ってらっしゃい』

駅で待っていると、社長の後を美咲ちゃんが
歩いていた。

『久しぶりだね』

『はい、しばらく宜しくお願いします』

『ん？』

『美咲を貸し出すと言っただろ、美咲
連絡先を教えなさい』

『はい、これです』

『ありがと』

『これで僕と同じ立場だよ。しばらくは
美咲のご主人様だから。僕に遠慮なく
使っていいから。会ってもいいし、
僕といる時も命令してきてもいいし。
美咲と深くなれば、梨花はどんな気持ちに
なるか見てみたいだろ。お互い、いい感じの
時に梨花を引き渡す事にしよう』

『わかりました』