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あなたの背中
第4章 夏の終わりの


「 …… なぁ 」

「 ……… おーい 」

「 三神!」

「 は!っはい!」

突然に肩を揺さぶられ自分の名前が聞こえた私は驚いて立ち上がった。…が、周りの皆は笑いを堪えたような顔をしている。

「 えっ……?なに?なんだった?」

「 …ったく、お前さー食うなら食うでしっかり食えって。赤ちゃんじゃないだろ 」

そう言って隣に座っていた圭が私の洋服を拭く。
何が何だかわからず慌てて自分の洋服を見ると、めんつゆがベトベトにかかっていた。

「 え?!なにこれ!!きたな!」

「 いや、お前が寝ながらそうめん食うからでしょ… 」

「 ごめ… 眠気には勝てない主義で……… 」

みんなでそうめんパーティをしてからスタジオに向かう予定だったのだが、ここ最近のハードスケジュールでいい突然に睡魔に襲われ、左手に持っていたお椀からめんつゆが垂れていたようだった。

「 もー、ほんと世話の焼けるやつ。着替えあんの? 」

「 あーっ……と余分な着替えは持ってきてない…… 」

「 え!じゃあ、三神これ着る?」


圭とのやりとりに口を挟んだのはハル君だった。
ハル君は今着ている自分のTシャツを指差している。


「 へ…? それわたしが着たらハル君の服が… 」

「 大丈夫大丈夫〜… 」


そうニコやかにいうと、いきなりTシャツを脱ぎ出した。


「「 は?……え?」」


思わず私と和泉は目が点になり、私は自分の顔を隠す。
生着替えなんて、見てはいけない…!


「 え、どうしたの三神春香。」

「 どうしたもこうしたもないでしょ!」

「 は?なんだよせっかく脱いでやってんのによ!」

すると圭と和泉と裕也は笑い始めた。

「 なにそれ!ハル君この時期でもやってるわけ?」

「 ドラマーらしくねぇぞ!」


和泉や裕也が笑いながら言っていると、無理矢理に私の顔の前の手を握られ、

顔から手が離れてしまった… ー

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