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Leverage Effect〔レバレッジ イフェクト〕
第3章 捕食─墜す─
夜の闇が人の心の中まで忍び込んで、内面を暗く覆っていく。

乱れた呼吸と湿った音が卑猥に交錯する部屋。
抑えた喘ぎが、嬌声へと変化していくのも時間の問題。

少しごついが長い指が澁谷の胸をまさぐっている。
 
ギリギリまで焦らされてほんのり色づいた目元が如何にも色っぽい。

羞恥で一杯の筈なのに、敢えて澁谷は挑むように西沢を睨み付けている。

紐を解かれてだらりと下がった腕は恐らく痺れているのだろう。

感覚を取り戻すために、掌が閉じたり開いたりする。
西沢はその冷たい右手に自分の手を添えて、澁谷の太腿をいやらしくなぞる。

 
「…開けよ…そのままじゃ挿れられないだろ…」
 
プライドの高い相手に自分から求めさせるのは言いようのない快感だった。

限界まで焦らされた澁谷の軆は、今とどめの刺激を求めている。それを手に入れるためならプライドも羞恥も棄てて、自ら軆を開くだろう。

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