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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第27章 想いすぎるからこそ


「しょうがないってわかってるんだけど──…」

「……?…」

「あのキスシーンは腹が立つっ──」

「……──」

「台本になかったでしょあれ?」

「う、うんっ…なかっ…」

なかったと言うか、台本自体がなかった・・・

あの場面、カットされなかったんだ……


「でもキスはしてないから」

「してない? 寸止めってこと? 触れてないの?」

「いや、あの、触れたというか…」

「なにその遠回しな言い方は?」

なんだか言葉に困る。
キスはしてないけど似たようなことはされてるわけだから…

あたしは困りながら白状した。

「…あー…噴き出して顎に付いたラーメンの具を舐められた……だけ…」

「──……っ…“だけっ”!?」

「はは、“だけ”です…」

そう言った途端夏希ちゃんが吠えていた。

「それで“だけ”とは言わないからっ…舐めたなんてキスと同等っそれよりイヤらしいからっ…」

「……ご、ごもっともです」

「──…わかってるなら…それでいいけど…」

言いながら夏希ちゃんはマリオに触れられた頬を撫でて顎をなぞる。

「だったらもう、この仕事しないよね?」

「……うん、最初から臨時だったし」

そう答えたあたしの言葉に夏希ちゃんはホッとした表情を浮かべていた。

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