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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第38章 二人の道標

あたしと離れたら死んじゃうなんて言ってた夏希ちゃんは
今度はあたしと居ると壊れるらしく……
だから……
壊れたくはないからあたしに別れを告げたわけで……
そんな夏希ちゃんの中で、あたしの存在はもう過去のことになっちゃったのかもしれない。
「……ふう…」
あたしの口からとても大きな溜め息が出ていく──。
仕方ない……。
とにかくこれからは自分のことに打ち込む。
そう決めたからやるしかない。
「そうだそうだ。やるしかない……」
ここでの貴重な時間は絶対に無駄にはしたくない──
ブツブツと呪文のように何度も唱えるとあたしはまたスクールのテキストを広げ始めた。
────
「……聖夜…お前は年寄りか?」
昼過ぎに事務所に顔を出してソファに座る俺の動きを目で追うと、暫くしてから社長がそう言った。
何か言い返そうとも思ったけどすごいめんどくさい……
「若いんだからピシャッとしろ!ピシャッとっ」
無視したら暑苦しい激が飛んでくる。
俺は社長に顔を向け、覇気のない溜め息を吐いていた。
「……なんだやる気のないやつだな?」
「やる気はあるよ……」
ソファにちょっと横になりたくて靴を脱ぎながら答える。
ゆっくり身体を傾けると俺はソファに転がった。

