この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
 麻菜五年生
第1章  麻菜の訪問

―― 麻菜の訪問 ――


 トトト、と階段を駆け上がって来る足音。
 俺は大学の講義が休講のため、部屋でゼミのレポートをやっていた手を止めた。
「お兄ちゃーん!」
 いきなりドアを開けて入ってきたのは、隣に住む麻菜。
 麻菜は小学5年生になった11歳。小学校は今夏休み。
 10歳違いの俺は、麻菜が産まれた時から知っている。
 産まれた直後から近所でも評判の可愛さ。大きくぱっちりとした二重、筋の通った小振りな鼻に、ぷっくりとした形のいい唇。
 誰もが、「将来美人になる」と本気で褒めていたほどだ。勿論今だって可愛い。
 髪が伸びてから変わらないツインテールが、よく似合っている。夏らしいブルーのTシャツに白いジーンズ素材のミニのタイトスカートも、麻菜の可愛さを引き立てていた。
 産まれた時から小さくて、それは今も変わらないまま成長。麻菜本人が、「今年は一番前じゃなかった!」と、学年が上がる度に一喜一憂。
「おばさんが、夜まで出掛けるから、留守番よろしくだって」
 下で言付かってきたのを話すと、麻菜が首に手を回し、俺の背中にしがみついてくる。
「……ねえ、お兄ちゃん。彼女出来たの?」
「ん?」
 全く身に覚えがない問いに、俺は振り返った。
「だって麻菜、見たんだもん!」
 そう言うと、麻菜が部屋の中央で仁王立ちになる。
 形は“仁王立ち”でも、麻菜がやるとなぜか可愛らしいから不思議だ。
「だって麻菜、見たもん。昨日、お兄ちゃんと彼女がこの家に入って行くとこ」
 昨日来たのは、同じゼミでチームを組んでやるレポートの仲間。たまたま彼女だけ予定が無く、ここで打ち合わせをしただけ。いい子だが、正直真面目過ぎて、異性としては俺の好みじゃ無い。
「違うよ。あの子とは、一緒に勉強してただけだよ」
 ゼミやレポートなんて話をしても、小学生の麻菜には難しいだろう。
「麻菜が……。麻菜が、お兄ちゃんの彼女じゃないの?」
 近付かれ、返す言葉が見つからない。
「彼女にしてくれるって言ったでしょ? 1年生の時に……」
 麻菜は幼稚園の頃から「お兄ちゃんのお嫁さんになる」と言っていたから、1年生の時につい、「彼女にしてあげる」と言ってしまった。

/8ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ