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君を孕ませたい
第10章 君に触れたくて堪らない
濡れた髪を乾かしてやり、リビングに戻ると実咲は一人で2階へと上っていってしまった。



カラカラの喉に勢い良く水を流し込み、ソファに腰掛けてテレビを流していると、数分の後パタパタと小走りで実咲が戻って来て、左腕に寄り添うようにぴたりとくっ付いて腰掛ける。



(なんて可愛いんだ)

心の内で一人悶絶しそうな愛おしさに襲われ、
笑みがこぼれているのが自分でも認識できた。



「部屋着、着替えちゃったの?似合っていたのに」

少しばかり露出度が高い自身が買い与えた部屋着から、着慣れているであろう黒地の水玉模様のそれに着替えてしまった。



「・・生理で汚しちゃったら嫌だから」

恥ずかしそうにおずおずと告げる実咲に、そっか、と短く答えながら頭をぽんと軽く撫でる。



実咲は俺の飲み掛けの水が入ったグラスを手に取り、
ごくんと飲み込みふうっと一息吐く。
そんな姿すら愛おしい。



こんな和やかな安らぎはいつ振りだろう。



左腕にもたれ掛かる実咲の肩に腕を回し
実咲の頭に自分の頭を寄せ寄り添い合う



そうして幾日振りかの実咲との時間を堪能し
その日は久しぶりに深い眠りに就くことができた。


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