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第31章 聖を襲う病魔

『桜ちゃん何でそんなに緊張してるの？』

優は桜を見て笑いながら聞いた。
でも桜はそれどころではないため
真剣な面持ちで話を始めた。


「優さん。
私は何があっても支えるつもりです。
だから包み隠さず話してください。


聖さんはあとどれくらい生きられますか？」



優から返ってくる返事までにすごく長い時間が
経ったようやな感じていた。


『そんなに緊張しなくて大丈夫。

聖は死なないよ。』


「え？」


『血液検査では陽性だったんだけど
詳しく検査しても腫瘍がないんだ。


もしかしたら聖は昔喘息気味だったから
偽陽性がでたのかもしれないね。

念の為ちゃんと毎年詳しい検査はするけどね。』


笑いながら合格！！と検査結果用紙を突きつけられ
緊張が解けたのか桜は椅子から落ちそうになる。

「おっと危なっ！」

落ちかけたところを聖が助けて
桜は椅子から落ちることはなかった。

「では、聖さんは癌だったんじゃないんですね？」

『その心配はいらないと思うよ。
ただ仕事は無理しすぎないこと。』


優から過労で倒れた時の注意を受けて
病院から出て駐車場に向かった。