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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第12章 愛の代償
 民の声を聞くには、この上奏文一枚さえも疎かにはできないのだ。王は小さな息をつくと、また次の新しい山積みのいちばん上、上奏文を手にした。




 そのときだった。両開きの扉越しに控えめな声が響いた。




「殿下、王妃殿の女官が参っております」
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