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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第3章 運命の瞬間
 細い手が差しのべられ、賢はその手をしっかりと握った。父はここ一年で随分と痩せた。賢は哀しい想いで、やせ細った父の手を握りしめた。賢や乾が幼い頃はこの手が軽々と抱き上げたり、肩車してくれたものをと思うと、熱いものが込み上げてくる。






 が、病床の父に涙はみせられないと、賢は努めて明るい笑顔を拵えた。
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