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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第12章 愛の代償
 目覚めても、夢の続きでも見ているのだろうか。訝しみつつ周囲を眺めても、当然ながら、眠り続ける王と自分しか寝所にはいない。


 賢は切ない想いで良人を見つめた。



「あなた、早く目覚めて下さい」




 かつて乾の瞳には賢しか映っていなかったのだと、賢は乾自身から聞いた。けれど、今は乾の瞳に自分は映らない。彼は昏々と深い眠りの底にいて、現(うつつ)に戻ってこない。
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