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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第12章 愛の代償
―意識を失ったままで涙を流すなんて、私はあなたをどれだけ苦しめたのでしょう。



 また、声が聞こえてくる。乾は懸命に声のした方へと右腕を伸ばそうとした。だが、こういうときに限り腕が思うように動かない。乾はもどかしさに歯がみした。



 すると、優しい声がまた聞こえた。




―乾、乾。僕はここにいるよ。ずっと乾を待ってるんだ。お願いだから、眼を開けて僕を見て。
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