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第17章 　出逢い～偶然は必然～

「お母さま、それは流石に褒め過ぎです」



「あら、母はそのようには思いません。あなたの演奏には何というか」


　そこで女性は少し小首を傾げ、言葉を選ぶように、ゆっくりと続ける。




「人の心を打つものがあるのですよ。それは技巧とかの問題ではないと私は思います。きっと、あなたが心を込めて吹くからこそなのでしょうね」