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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第19章  再会の瞬間(とき)~月日は流れ流れて~
「もう泣かないで下さい」



 それでも、涙は堰を切ったように溢れて止まらない。泣いても周緻を困らせるだけだと判っていても、泣き止むのは難しかった。




「光興君さまは、とかくの風評のあるお方だと聞き及んでいます。あなたが一人、苦労されているのを風の噂で知る度に、胸が痛んでいました。光興君さまに蟄居謹慎の王命が下された時、皆があなたさまはご実家に戻るのだとばかり思っていました。何故、お戻りにならなかったのですか?」
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