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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第3章 運命の瞬間
 冷宮に入って丁度ひと月が過ぎたその日の朝、ジュチが蒼白な顔で戻ってきた。





 丁度その時、賢は書物を読んでいる最中だった。もとより、これらの書物も賢の希望で、ジュチが許しを得て外部から持ち込んだものばかりである。今朝も忠実な王太子の側近は、新たな書物を求めるべく、冷宮を一時離れていたのだ。
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