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第20章 恋情～切なくて逢いたくて～

　夜明けにはまだ間があるようで、ジュチは眼を閉じる。




　これから、どこにゆけば良いのか。自分が改めて寄る辺がない身だと思い知らされたようだ。




　そう、随分昔にも似たようなことがあった。あれは女中たちの心のない噂話を予期せず聞いてしまった日、自分が大好きな父母の子ではないと出生の秘密を図らずも知ってしまったときだ。