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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第20章 恋情~切なくて逢いたくて~

周緻が薄く笑んだ。
「そのお屋敷には私より四歳上のお嬢さまがいました。一人娘でしたが、我が儘な方でしたね。そのお嬢さんが他の使用人は無視して、私にばかり用事を言いつけるようになりましてね。先輩たちのやっかみを受けた挙げ句、お嬢さんが私に送った恋文をご主人が見つけたものだから、私は不届き者呼ばわりされて叩き出さたんですよ。眼をかけてやった恩を仇で返した。まだ子どもの癖に主家の娘を誘惑するとは末恐ろしいとさんざんな言われようでした」
「そのお屋敷には私より四歳上のお嬢さまがいました。一人娘でしたが、我が儘な方でしたね。そのお嬢さんが他の使用人は無視して、私にばかり用事を言いつけるようになりましてね。先輩たちのやっかみを受けた挙げ句、お嬢さんが私に送った恋文をご主人が見つけたものだから、私は不届き者呼ばわりされて叩き出さたんですよ。眼をかけてやった恩を仇で返した。まだ子どもの癖に主家の娘を誘惑するとは末恐ろしいとさんざんな言われようでした」

