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第20章 恋情～切なくて逢いたくて～

「ただ、その一件で、すっかり自棄になりましてね。私は私なりに一生懸命お仕えしたつもりだったのに、ご主人からは泥棒猫と口汚く罵られました。私はまったく身に憶えのないことで、恋文を貰っても当惑するばかりだったのに、ろくに事情も聞いて貰えず殴る蹴るの暴行さえ受けて放り出されたんです」





　周緻は依然として淡い笑みを浮かべたまま続けた。