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第3章 運命の瞬間

「それで、僕はどうなる？　僕は王太子で、前王のただ一人の息子だ。乾が僕を差し置いて即位した今、僕は新しい王にとって邪魔な存在でしかない。乾が僕を生かしておくはずがないだろうな」





　王太子を生かしておけば、親元派がいつ賢を担ぎ出して王位を奪還しようとするか知れたものではない。謀反が成功して王権が前代から新しい者へと取ってかわられた場合、粛正の手始めに前王の嫡系の王子は皆殺しにされるのがならいなのだ。